「十室の邑には忠信あり」
出典:『論語』子路篇
新宿で博多ラーメンを食べるなら「博多風龍」
替え玉2玉無料という圧倒的なコスパと、本場仕込みの豚骨スープが魅力。今回は、長浜ラーメンの話から始まった食べ歩きで、定番の豚骨ラーメンを実食。さらに、刻み生姜との出会いが教えてくれた「諦めない」という人生のヒントも。この記事では、入店理由・店内の雰囲気・注文の流れ・実食レポート・アクセス情報まで詳しく紹介します。
入店きっかけ|長浜ラーメンの話から始まった食べ歩き
福岡出張の際に、吉岡さんが初めて長浜ラーメンを食べ、その感動を熱く語っていたことがきっかけだった。屋台文化から生まれたことや、なぜ細麺なのかという話まで、知っている事を長々と聞かされる。そのうちに、話はどうでもいいけど、「長浜ラーメン食べに行くか」という気分に。
そこで選んだのが、長浜ラーメンをルーツに持つ『博多風龍』。
新宿で本場の味に近い一杯を楽しめるという情報も後押しになり、迷わず足を運ぶことにした。

券売機で注文|定番の豚骨ラーメンを選んだ理由
入口を入ると、左側に券売機があった。上段にはセットメニューがずらっと並んでいて、唐揚げや餃子付きの組み合わせが目を引く。
でも、替え玉をする可能性を考えると、セットにするとその選択肢が狭まるんじゃないかという不安があった。それに、セットにすると値段が1,200円を超えるから、ちょっと腰が引けたのも正直なところ。
結局、定番の「豚骨ラーメン」800円の食券を購入。
選んだ理由は、長浜ラーメンに一番近いと思えたことと、風龍の中で一番リーズナブルで気軽に楽しめる一杯だったから。
店内の雰囲気|カウンター席のみの活気ある空間
店内はカウンターのみで、全部で15席。
目の前には厨房があり、3人のスタッフがテキパキと動いている。声も元気で、ラーメン屋らしい活気が漂っていた。
席は案内制で、奥に空きがあったけれど、複数名用に残しておきたいのだろう、ひとりの自分は人と人の間の席に通された。
食券を渡すと、麺の硬さを「バリカタ・かた・ふつう・やわらか」から選ぶ流れ。いつも通りカタメンを選択。
カウンターにはセルフの水とコップ、テーブルにはごま、こしょう、替え玉用のかえし。さらに紅ショウガ、辛子高菜、にんにく、鷹の爪といった薬味(トッピング)が並び、2玉完食までの戦略を練る楽しみもある。にんにくも魅力的だけど、この後の予定を考えて今回は見送り。
創業背景と理念|渋谷発、誠実と元気を届けるラーメン店
博多風龍は2008年に渋谷で1号店をオープンした。
その後わずか2年で12店舗に拡大し、今では東京都区部を中心に展開するラーメンチェーンになっている。
運営は株式会社MENYAで、店名に「博多」とあるが、発祥は東京。
ただし、豚骨スープと極細麺という博多ラーメンのスタイルを忠実に再現しているのが特徴だ。
理念は「誠実」「笑顔」「元気」。
替え玉サービスも、腹いっぱい食べて笑顔になってほしいという思いから生まれたものらしい。
お腹が満たされれば心も元気になり、日々を前向きに過ごせるという考え方だという。
実食レポート|豚骨ラーメンと替え玉体験

注文した豚骨ラーメン。着丼までの時間は約5分と早い。スープは白濁した豚骨で、クセは控えめながらしっかりとした旨味がある。塩分はやや高めで、最後まで飽きないキレを感じる味わい。
麺は極細ストレートで、指定した「カタ」で茹でられ、歯応えとコシが心地よい。
ただ、食べてみるとそれほどカタメンではなかったので、次はバリカタでもよかったかもしれない。チャーシューは薄めながら柔らかく、スープとの相性も良好。
全体的にシンプルでバランスが取れた一杯で、コスパの高さが際立つ。
そう考えているうちに麺が残りわずか、中盤戦に入るべく「替玉ください~!」と威勢よく声をあげた。
替え玉攻略と薬味戦略|刻み生姜との出会い
風龍といえば替え玉2玉無料。このサービスが来店理由になることは珍しくない。
ただ、替え玉2玉となると替え玉を加えてそのままばかりじゃさすがに飽きる。
そこで頼りになるのが、テーブルに並んだ薬味だ。
ただ、どれが正解かは人それぞれ。店側から提案がないのも、するだけ野暮ってことなんだろう。
さて、私はというと、まずは味が弱めな胡麻からスタート。


そのあと胡椒、紅しょうがを投入すると潮目が変わって一気に味変。さらに鷹の爪、辛子高菜で替え玉1玉目を完食。
ここで「替玉ください~!」と声をあげて後半戦の2玉目へ。
2玉目になると1玉目まであった満足感はない。手元の薬味カードはすべて使い切った。
このまま完食できるのかと一瞬不安になる。そんな時、ふと壁を見ると「ご希望の方はスタッフまで」と書かれた下に「きざみ生姜」の文字。
これだと思い、さっそく注文。あっさりした生姜が豚骨に抜群に合う。

訪問後記|刻み生姜が教えてくれた『諦めない』ということ
「十室の邑には忠信あり」
出典:『論語』子路篇
──この言葉は、中国古典『論語・子路篇』に由来する。
孔子が「どんな小さな村でも、必ず忠義と信義を持つ人がいる」と説いたものだ。原文では「十室之邑、必有忠信」とあり、「十軒ほどの家しかない小さな村にも、必ず忠義と信義を備えた人物がいる」という意味になる。この思想は、どんな状況でも希望を失わず、人材を信じて探し続けるべきだという教えとして、後世に広く引用されてきた。
三国演義からのエピソード
有名なエピソードとして、『三国演義』では、劉備玄徳が流浪の身で人材不足を嘆いていた場面にこの言葉が登場する。
劉備は「英雄豪傑は皆、曹操や孫権のもとに集まってしまった。自分には誰も来てくれない」と不遇を嘆く。そのとき、隠者の司馬徽(水鏡先生)がこう諭した。「天下にはまだ賢人が隠れている。孔子も言ったではないか、『十室の邑には忠信あり』と。小さな村にも必ず忠義の士がいる。諦めずに探せば、必ず賢人を得られる。」さらに司馬徽はこう助言する。「臥龍(諸葛亮)と鳳雛(龐統)、この二人を得れば、天下を定めることができる。」この言葉をきっかけに、劉備は諸葛亮を三顧の礼で迎える決意を固め、後の蜀漢建国へとつながっていく。
今回の風龍でも、最初はおいしく食していたものの、最後にすべての薬味を使い切ったとあきらめていた中、何かないかを探したとき、ふと「きざみ生姜」の文字が目に入ってきた。
決して偶然ではない。決して「ない」のではなく、見つけていないだけだったのだ。
これは刻み生姜だけの話ではない。私は実はまだまだ見つけられていないものが多いかもしれない。
ブラジルで「A esperança é a última que morre(希望は最後に死ぬ)」ということわざがある。 つまり、「どんな状況でも最後まで希望は残る」ということで、困難な状況でも諦めずに希望を持ち続けること大切を説いた言葉だ。そんな希望を与えてくれる一杯だった。
アクセスと店舗情報
- 店名:博多風龍 新宿東口店
- 住所:東京都新宿区新宿3-21-2 ナナエビル 1F
- 最寄り駅:JR新宿駅東口から徒歩約2分/東京メトロ新宿三丁目駅から徒歩約1分
- 営業時間:月~土 11:00~24:00/日曜 11:00~20:00
- 定休日:なし
- 席数:15席(カウンターのみ)
- 周辺スポット:新宿アルタ、歌舞伎町、伊勢丹新宿店





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