くるむ|新大久保の韓国ランチ体験, サムギョプサルと野菜の物語
東京・新大久保にある韓国料理店「くるむ 」は、15種類以上の葉野菜で肉を包んで食べる“サンパ”スタイルが楽しめる人気店。韓国語で「包む」を意味する「くるむ」という店名の通り、ここでは“包む体験”そのものが食事の中心にある。

創業背景|実は新大久保の中では老舗
正確な創業年は公表されていないが、2010年代前半には営業していたとされ、2018年にはリニューアルオープンを果たしている。新大久保という韓国料理の激戦区において、野菜の種類と空間演出で差別化を図ってきたこの店は、健康志向の若者や女性客を中心に支持を集めている。
店内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは観葉植物の数々。壁際の鉢植えや天井から垂れるグリーン、木目調のインテリアが柔らかい空気をつくり出し、まるでカフェのような雰囲気に包まれる。食堂というより、“包まれる空間”に身を置くような感覚だ。
席に着くと、15種類の葉野菜が運ばれてくる。サンチュ、エゴマ、バジル、からし菜など、色も形も異なる葉が美しく並び、見た目のインパクトに圧倒される。肉を食べに来たはずなのに、「この葉は何に合うだろう」と考えている自分に気づく。肉食だったはずが、草食に変わるきっかけになるかもしれない。そんな錯覚すら覚えるほど、野菜の存在感が際立っている。

注文です
今回注文したのは、プレーンのサムギョプサルと味噌漬けのサムギョプサル。焼きたての豚肉は香ばしく、味噌漬けはやや濃いめの味付けだが、葉に包むことで味が落ち着き、野菜との調和が生まれる。味を薄めるのではなく、バランスを整える。まるで、会話の中に沈黙があることで言葉が優しくなるような感覚だ。

ランチセットでは、肉に加えてもう一品を選ぶことができる。チゲ系、チヂミ系、冷麺系、石焼系などの中から選択肢が用意されており、今回は冷麺とチヂミを選んだ。冷麺は焼けた口の中をすっと冷やしてくれる優しさがある。一方で、チヂミは少し重たく感じた。粉物の“ふわもち”感が、サムギョプサルの余韻に重なってしまった印象があり、次回は石焼系を選びたいと思った。あの“じゅう…”という音と香ばしさが、葉野菜の静けさにちょうどよく合いそうだ。

野菜図鑑|野菜たくさんが魅力の「くるむ」
驚いたのは、野菜の追加が無料でできること。2人で食べていると、あっという間に葉がなくなり、追加注文をお願いした。再び包み、また包む。そのうち、肉が野菜に包まれているというより、野菜が主役になっているような気がしてくる。メニューにある野菜リストをみながら、これは何で特徴はなんて話をしながら食べることで、図鑑を見ながら、様々なことを発見、知識を増やしていく少年の心も戻せる。もはや、肉を食べに来たはずなのに、野菜に魅了されて帰る一人となっていた。

さらに、残った野菜はスムージーにしてくれるサービスもある。見た目は完全に青汁だが、飲んでみるとどこかに甘さがある。おそらくリンゴやはちみつが入っているのだろう。“包まれなかった葉”が、最後に“飲まれる葉”になる。この店では、余ったものが余韻になる。

店舗情報|くるむ店(新大久保)
- 店名:くるむ
- ジャンル:韓国料理、サムギョプサル、野菜包みランチ
- 住所:東京都新宿区大久保2-32-2 林ビル2F
- アクセス:JR「新大久保駅」徒歩3分、都営大江戸線「東新宿駅」徒歩5分
- 営業時間:11:00〜23:00(L.O.22:00)
- 定休日:無休(年末年始を除く)
- 電話番号:03-3200-6969
- 予約:可(ランチタイムは混雑のため早めの来店推奨)
- 備考:15種類以上の葉野菜が食べ放題、残った野菜はスムージーにして提供
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