船橋駅で本格的な十割そばを楽しみたい方必見!石臼挽きの香り高いそばをリーズナブルに味わえる「車や」を徹底レポート。店内の様子、注文のポイント、実食レビュー、創業背景まで詳しく紹介します。駅近で迷わず美味しい一杯に出会えるヒントがここにあります。
駅前で迷った末に選んだ一杯
船橋駅はJRと京成が隣接し、乗降者数も非常に多いエリア。
駅周辺には飲食店が数えきれないほど並び、選択肢は豊富です。
ただ、選択肢が多すぎると逆に迷ってしまうもの。
まるでファミリーレストランのメニューのように「あれもこれも」と目移りして、結局決められない。こういう時は、選択肢が狭いほうが決まるのが早いんです。
そんな流れで、ふと目に入ったのが蕎麦屋「車や」。
店頭には「十割そば」、さらに「石臼挽き十割そば」という文字が並んでいました。
詳しくはわからないけれど、ただものではない雰囲気がある。
しかも値段も手頃。こういう条件がそろうと、迷いは一気に消えます。今回はその直感に従って「車や」に入店しました。

石臼が迎える店内のインパクト

店内に足を踏み入れると、まず右側に堂々と鎮座する石臼が目に飛び込んできます。
これを見て「車や」に惹かれる人は少なくないはず。それほど存在感があり、ただのそば屋ではないという空気を放っています。
左側には券売機が2台並び、支払いは現金のみという潔さ。キャッシュレス全盛の時代に、こういうこだわりが逆に新鮮です。
さらに奥へ進むと、まるでモーゼの十戒で海が割れたように、左右にカウンター席が整然と並び、中央の通路が厨房へと続きます。
立ち食いそばを想像していたら、全席に椅子があり、意外な快適さにちょっと驚き。
カウンターにはアクリル板が設置され、感染対策も抜かりなし。
厨房正面で食券を渡すと番号で呼ばれる仕組みで、オペレーションはスムーズ。
食券を受け取る女将が厨房を仕切る姿は、職人の世界を感じさせるほどキリッとしていて、店全体に活気が漂っています。
ざるそばを選んだ理由と迷い
今回選んだのは「ざるそば」。十割そばをしっかり味わうなら、やはりこれだろうと思って決めました。ただ、正直なところ十割そばがどういうものなのか、詳しくはわかっていません。それでも「石臼挽き十割そば」という響きに惹かれたのは事実。

注文の際、少し迷ったのが「もりそば」にするかどうか。海苔に強いこだわりがあるわけではないけれど、ないと少し寂しい気もする。このブログのことも考え、見た目に少し彩りがあったほうがいいだろうと判断し、ざるそばを選びました。シンプルながら、そば本来の味を楽しめる一品に期待が高まります。
「車や」の誕生と本物志向のこだわり
「車や」は船橋駅南口すぐ、2017年7月にオープンした比較的新しいそば店だという。立ち食いそば文化を継承しながら、現代的な要素を取り入れた店らしい。最大の特徴は「十割そば」と「石臼挽き」という本格派のこだわりだという事。
十割そばとは、そば粉100%で打つそばのこと。通常は小麦粉などのつなぎを加えるが、十割そばは一切使わないため、そば本来の香りと風味をダイレクトに味わえる。ただし、そば粉は粘りが弱く切れやすいため、打つには高度な技術が必要とされる。食感は繊細で、噛むとほろりと切れる。さらに、ポリフェノールの一種「ルチン」や食物繊維が豊富で、健康面でも注目されている。
石臼挽きは、そばの実を石臼でゆっくり挽く伝統的な製粉方法。摩擦熱がほとんど発生しないため、香り成分や油分が損なわれず、そば本来の風味が残る。粒度が均一でなく、微細な粉と粗い粉が混ざることで複雑な食感が生まれ、麺には黒い星が散る自然な色合いが特徴。外皮を含むため、ルチンやミネラルも豊富に残る。
こうしたこだわりを駅前の立ち食いそばスタイルで提供するのは珍しく、創業時から「本物志向」を打ち出していたといえる。営業時間は朝6時から深夜0時までと長く、通勤客や夜遅くの利用者にも対応。口コミでは「コスパ最強」「本格十割そばとカツ丼セットが人気」という声が多く、船橋駅前のそば文化を新しい形で支えている店だという事がわかる。
香りと食感を確かめる実食レビュー
番号が呼ばれると、厨房から意外なほど大きな声が響きます。
縦長の店舗なので、店頭近くの席に座っていてもはっきり聞こえる。女将の声は力強く、店全体に活気を与えているのが印象的です。
ざるそばが目の前に置かれると、つゆの蓋にねぎとワサビが添えられていました。

ワサビは控えめで、「そばの味を楽しめ」というメッセージを感じます。そして、目に飛び込むのは黒い星が散る麺の表情。石臼挽きならではの自然な色合いが食欲をそそります。
箸で持ち上げると、期待していた十割そば特有のほろりと切れる繊細さはやや感じにくいものの、口に含むと噛むほどに甘みが増していく。
香りがふわっと広がったかは正直わからないが、つゆはやや辛口で、だしの深みがそばの風味をしっかり引き立てる。
海苔の香りがアクセントになり、シンプルながら完成度の高い一品。
この値段でこのレベルのそばが食べられるのは、駅前では驚き。
券売機の罠と二枚もりそばの衝撃
隣に座ったのは、50歳前後と思しきスラッとしたイケオジ。
背筋をピンと伸ばし、静かにそばをすする姿が妙にさまになっている。
しかも、その前に置かれているのは「もりそば」が二段重ね。そんなメニューがあったのかと驚く。これが券売機の難しさで、選択肢が多いと見落としがちだ。
後で撮った券売機の写真を確認すると、確かに「二枚もりそば」とある。
値段は「もりそば420円」「二枚もりそば590円」。差額はわずか170円。そば1枚170円で計算すると、つゆと薬味で250円ということになるが、そんなわけはない。これはかなりのお得感だ。
さらに反対側に座った男性も「二枚もりそば」。
」一枚だけの自分が少しみじめに感じるが、替え玉のように追加注文はできない。
次回こそは二枚もりそばに挑戦しようと心に決めた瞬間だった。

訪問後記
「春は桜梅桃李の花あり、秋は紅蘭紫菊の花あり、皆これ錦繍の色、酷烈の匂ひなり」
――出典:『古今著聞集』「草木」の項
この言葉は、他人と比較せず、無理に混ざろうとせず、自分の特性を活かして生きることを示しています。
十割そばには、そば粉本来の香りと旨みがあり、かといって二八そばや五割そばも、それぞれの個性を活かして独自の味わいを出す。
どちらが優れているという話ではなく、違いがあるからこそ面白い。
国会では非核三原則が話題になっていましたが、みうらじゅん氏が提唱するのは「比較三原則」。すなわち、親、他人、過去の自分と比較しないというもの。――過度な比較は、その人の良さを失わせるという考え方です。食も人生も、比べすぎないことが大切なのかもしれません。
十割そば、深いな。誰かに言いたいけれど、今日は一人なのでここに記しておきます。(終)
アクセスと店舗情報
- 店名:車や(くるまや)
- 住所:千葉県船橋市本町4-2-22
- 最寄り駅:JR船橋駅南口から徒歩約1分、京成船橋駅から徒歩約2分
- 営業時間:6:00~翌2:00
- 定休日:無休
- 電話番号:047-411-5866
- 席数:26席(カウンター中心)
- 支払い方法:現金のみ
- 周辺環境:船橋駅前商店街、船橋西武、シャポー船橋、船橋大神宮
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